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本の紹介:英国庭園の謎

暑い日が続きますねこんにちは。
夏って感じがしますがやはり暑いですよね。

さて、本日ご紹介するのは有栖川有栖氏の英国庭園の謎です。
火村英夫の国名シリーズの一つですが、この作品だけ
「イギリス」ではなく「英国」と書いてあるのか、気になって購入しました。

元大手チェーン店のオーナーが何者かによって殺害されました。
犯行現場は見事な英国庭園を持っており、
なぜかそこでは関係者が謎の宝探しをしていました。

宝物の中身は秘密、なんか叙情詩みたいな内容で
関係者の大半が訳が分からないまま宝探しをしていたことろだったのです。
物語の大半が「暗号」ということで暗号ときから始まりますが、
ただ、うん、ちょっと暗号の解き方が弱いというか、なんというか。

火村先生の「犯人はここに絶対にくる」というのは
少し弱いかな、という気がします。
(先に中身を手にしているので犯人はほぼわかっていたのでしょうが)
確かに暗号の解き方としては、紙とメモがないと難しいと思いますが
頭の中でできないこともないので・・難しいけど。
あと、灯台下暗し、のように誰かが突発的に閃いて
探す、ということもないわけではないでしょうし。
とはいえ、最初に来た人が犯人で、見事に誘導尋問に引っ掛かってくれたので
結果オーライでしょう。

犯人とその動機が分かり、ついでに宝物の内容が分かったときに
うわあ・・・と思わずうなってしまいましたね。
宝探しというイベント事態が、執着通り越して悪意になっているはた迷惑なもので
今回の関係者の一人に「なんで自分がここに呼ばれたのかわからない」と
言っていた人がいたのですが、この人は犯人を焦らせ、追い詰めるため「だけ」に
呼ばれていたわかったときに底知れぬ執着を感じました。
話を聞いていると、宝探しがどういった感じに転んでも・・・逆上した犯人に殺害されたとしても
おそらく被害者は満足だったのではないかと思うと、うん。
たぶん、この被害者、自分が殺されることも織り込み済みだったと思うのですよ。

あと、この文庫に同時に収録されている
「完璧な遺書」の方が読んでいて面白かったかなあと感じています。
犯人側、後ろめたいものを隠している人たちからみた暴く側、火村先生や
警察がどれほど恐ろしいものに見えるか、というのは斬新でした。
語り手は自分の偽装工作は完璧だと自画自賛をしていましたが
実際は警察も最初から語り手を疑ってたので火村先生が来なくても
そのうち逮捕されていたのではないでしょうか。

ということで今回もここまでとしましょう。
他の作品も読みやすくて素晴らしいものばかりですので
皆さんもぜひとも読んでみてください。

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